タケノコの下ごしらえ あく抜きの仕方と煮物の作り方

立春が過ぎ、暦の上では春になりました。
春限定の味覚として『タケノコ』が有名ですが、
あくが強いので生の場合は下ごしらえをしないと
調理することはできません。

ここでは、タケノコのあく抜き法についてお伝えしながら、
タケノコの煮物として一般的に知られる『土佐煮』と『若竹煮』の
それぞれの作り方についてご紹介していきます。

市販の水煮タケノコには無い食感や風味が魅力ですので、
今年は生のタケノコを買って調理してみませんか?


成長スピードが植物の中でトップクラス

タケノコは春が旬の食材であり、
日本や中国で好まれています。

竹の地下茎は節ごとに根と芽を備えていますが、
主に3~4年目の芽が温帯では春先、熱帯では夏に伸長を始めます。

そして、そのスピードは次第に増していき、
植物の中で成長がとても速いとされています。

そして、タケノコは地面から芽の出かけているものを食用にします。
その後、数メートル程度に成長したものも
穂先部分も刈り取って食用としますが、
こちらは『穂先タケノコ』と呼ばれます。

タケノコは切断直後から『えぐみ』が急激に増加します。
そのため、極力早いうちに下ごしらえや調理を行わなくてはなりません。

なお、冷蔵することによって遅らせることはできますが、
早いに越したことはありません。

また、タケノコは水煮の缶詰や
パウチ、メンマなどに加工されています。

日本においては、中国から伝わった
モウソウチクのタケノコを食べるのが一般的ですが、
このほかにハチクやマダケなどもよく食べられています


タケノコ調理には『あく抜き作業』が必須

前述の通り、タケノコは収穫時からどんどん『えぐみ』が出てきます。
そのため、生のタケノコをスーパーなどで購入した場合は、
あく抜き作業が必要になります。

まずは、その方法についてまとめたいと思います。

【用意するもの】
・タケノコ
・大き目の鍋
・米ぬか(なければ米のとぎ汁)
・唐辛子(無くても可)

【あく抜きの手順】
■(1)タケノコの皮はむかずに、
  穂先を斜めにカットします。

■(2)縦に少し切り込みを入れ、
  火の通りを良くします。
  そして、手で少し切り口を広げます。

■(3)タケノコが完全に浸る大きさの鍋にタケノコを入れ、
  水をたっぷりと入れます。
  ちなみに、湯から茹でると
  中心と外側で煮え具合に差ができるので、
  食感が悪くなります。

■(4)日持ちを良くするため、
  唐辛子を1~3本入れます。

■(5)あくを吸収させるため、
  米ぬかを一握り入れます。
  米ぬかはスーパーでタケノコを買うと貰えたり、
  タケノコの隣に商品として置いてあったりします。
  米のとぎ汁や生米ひとつかみで代用することも出来ます。

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■(6)火を付け、沸騰したらすぐに弱火にします。
  米ぬかの場合はあくが米ぬかに吸着するため、
  お玉などであく取りをする必要はありません。

■(7)風味を優先する(歯ごたえを残す)場合は20分、
  あく抜きを優先する(やわらかめ)場合は40分ほど弱火で加熱し、
  竹串が根元部分にスッと入ればOKです。

■(8)ふたをして自然に冷えるまで待ちます。
  このとき、水道水で冷やしてしまうと風味が損なわれます。

■(9)触れる温度になったら切り目から皮をむき、
  使う料理に合わせて切ります。

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このような手順であく抜きを行いますが、
加熱時間が長く手間がかかるため、
私の家では圧力鍋を用いてあく抜きをするようにしています。


土佐煮と若竹煮、それぞれの作り方をご紹介!

タケノコの下ごしらえをしたら、
いよいよ調理に入ります。

タケノコ料理といえば煮物が一般的であり、
その中でも特に『土佐煮』と『若竹煮』が有名です。

ここでは、これら2つの作り方についてまとめていきます。

【土佐煮の材料】2人分
・タケノコ(下ごしらえをしたもの) 150グラム
・かつお節 1パック
・しょうゆ 大さじ1
・酒 大さじ1
・みりん 大さじ1
・砂糖 大さじ2分の1
・水 1カップ

【土佐煮の作り方】
◆(1)タケノコを食べやすい大きさに切ります。

◆(2)鍋に調味料を入れ、タケノコを加えて落し蓋をし、
  弱めの中火でゆっくり煮含めます。

◆(3)(2)の煮汁がほとんどなくなったら、
  かつお節を加え、汁気がなくなるまで全体を混ぜます。

  ※(3)でかつお節を加えた後は、
  しっかりと鍋を見ておかないと焦げるので注意です。

【若竹煮の材料】2人分
・タケノコ(下ごしらえをしたもの) 150グラム
・塩蔵わかめ 40グラム
・木の芽(あれば)
・だし汁 1カップ
・みりん 大さじ2
・しょうゆ 大さじ1
・塩 少々

【若竹煮の作り方】
◆(1)タケノコを薄切りにします。

◆(2)わかめは水で戻しておき、
  食べやすく切ります。

◆(3)鍋に調味料を熱し、
  タケノコを加えて3~4分煮ます。

◆(4)わかめを加えて火を止め、
  10分くらい置いて味を含ませます。

◆(5)器に盛り付け、
  あれば木の芽を飾ります。

タケノコの煮物について2つご紹介しましたが、
いかがでしたか?

我が家では土佐煮を作ることが多いのですが、
今年は気分を変えて若竹煮を作ってみたいと思います。

最近では、トマトソースやバターなどと合わせた洋風の煮物など、
従来の考えにとらわれない柔軟な発想で考案されたレシピが
多数登場してきています。

下ごしらえは面倒ですが、
春しか食べられないタケノコを存分に楽しんでみてくださいね!


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