しっかり知っておきたい『借用書』の書き方
東京都の猪瀬知事が徳洲会から資金提供を受けたのではないかという疑惑が、
テレビや新聞で報道されています。
ここでは、この疑惑でもキーポイントとなる『借用書』についてまとめます。
ずさんな借用書が命取りに!?猪瀬氏の疑惑
医療法人徳洲会グループから5000万円を受け取っていたとされる問題で、東京都の猪瀬直樹知事が窮地に立たされています。
2012年11月に徳洲会側から『無利子・無担保・返済期限なし』といった条件で
5000万円を借りたという猪瀬知事。
この借り入れ時期が同年12月に行われた東京都知事選の直前であったことから、
公職選挙法違反に問われかねない状態でした。
そこで、猪瀬知事は『個人の借り入れ』であったことを主張しました。
証拠に『借用証(借用書)』を提示することで、疑惑を払拭しようとしましたが、
それが裏目に出ている感が否めません。
なぜなら、11月26日の会見で公表したのは、印紙や実印、
返済期日についても記載がないという、とても簡素なものであったからです。
口約束だと返してもらえないケースがある
続いては、借用書について詳しく見ていきましょう。まず、注意しなくてはならないのは、
『法律上は口約束でもOK』ということ。
しかし、金銭や物品の貸し借りを行った証拠として、
トラブルを回避するためには借用書はとても大切になります。
続いては、借用書をどのような場面で使うのかについてご説明します。
本来ならば、作成した借用書を使うことなく、
すんなりと金銭や物品を返してもらえたら問題はありません。
しかし、現状ではスムーズに事が進む可能性は低いのです。
借用書を使う場面としてよくあるのは、借主が否認した場合です。
借主がお金を借りていないと主張した際に、
借金の返済を求めるために使用します。
また、裁判などの法的措置をとる際に証明資料として使用する場合があります。
借用書を作成しないと、返済の請求が難しくなるため、
親しい友人や職場の同僚であっても、かならず借用書を作成するのがオススメです。
何が必要?借用書の書き方
続いては、借用書に何を記載するべきかをご紹介します。ただし、余計な文言や曖昧な言い回しをしたために、
借用書が無効になってしまうケースもあるので、
額が大きいときは法律家に相談したほうが良いでしょう。
まず、借用書の基本は『金銭をいつ、いくら借りてどのように返済するか』を
しっかり残すことです。
また、タイトル・印紙・当事者(貸主・借主・保証人)・条文・作成日時・
署名(住所・氏名を手書き)・印鑑が最低限必要です。
2020年の東京五輪の招致に尽力した猪瀬知事ですが、
この問題を受けて辞任をする可能性も高まってきました。
五輪のお祝いムードを消すようなニュースだったので、
早く解決してほしいと思います。