ヴェネツィア国際映画祭 今年の金獅子賞は?

第70回ヴェネツィア国際映画祭の結果…と過去の作品について調べて見ました。

今年も大いに盛り上がったヴェネツィア国際映画祭。

日本からは宮崎駿監督の引退作「風立ちぬ」を始めとした3作品が出品されましたが、残念ながら受賞を逃しました。



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出品作品と、受賞した作品

「風立ちぬ」はコンベンション部門に出品されました。宮崎監督の引退が発表されたタイミングと重なり、受賞が期待されましたが、残念な結果になってしまいましたね。

金獅子賞を受賞したのはイタリアのジャンフランコ・ロッシ監督の「Sacro GRA」です。同作はローマの環状高速道路「GRA」周辺に住む人々についてのドキュメンタリーで、ドキュメンタリーの金獅子賞受賞は史上初でした。日本公開は未定です。

ちなみに宮崎駿監督は2005年に栄誉金獅子賞を受賞しています。受賞を逃したのはこれが影響しているかもしれませんね。

冷たい熱帯魚やヒミズなどで知られる園子温監督最新作「地獄でなぜ悪い」はオリゾンティ部門に出品されました。上映終了後7分間のスタンディングオベーションを受けましたが、受賞ならず。

フランスのロバン・カンピッロ監督の「EASTERN BOYS」が長編作品賞を受賞しました。移民の少年と50代後半の男性によるサスペンス映画で、日本公開は未定です。

李相日監督の「許されざる者」、荒牧伸志監督の「キャプテンハーロック」はアウト・オブ・コンペティション部門に出品され、受賞を逃しました。名匠・フレデリック・ワイズマン監督の「At Berkeley」が受賞。日本公開は未定です。

今回は残念ながら受賞作品はありませんでしたが、過去に何度かヴェネツィア国際映画祭の最優秀賞である金獅子賞を日本の作品が受賞しているのです。




世界の巨匠は金獅子賞を受賞している

日本初の金獅子賞受賞は1951年。黒澤明監督の「羅生門」でした。

世界中の映画作家から今もなお尊敬される世界的巨匠・黒澤明はこの受賞をきっかけに世界で知られるようになります。クロサワなくして今日の映画界はなかったとも言われるほどの影響を与えましたので、受賞は当然と言えるでしょう。

2度目の受賞は1958年。稲垣浩監督の「無法松の一生」です。中島哲也監督の「嫌われ松子の一生」の名前の元ネタになった映画で、稲垣監督は受賞を予想しておらず、同じく日本から出品されていた木下恵介監督の大傑作「楢山節考」が受賞するのだろうと思っていたそうです。稲垣監督は受賞を喜びながらも木下に悪いことをしたと思ったとか。

3度目の受賞は御存知北野武監督の「HANA-BI」です。キタノファンからの評価が最も高い映画ではありませんが、堂々の受賞でした。ヴェネツィア国際映画祭以外の多数の映画賞を受賞し、世界に北野武の名前を轟かせることになりました。

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来年こそは!

来年もヴェネツィア国際映画祭は開催されます。来年こそは受賞作品が出てきて欲しいですね。

日本映画界の将来を担う監督の受賞を心待ちにしています!


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