芍薬甘草湯の副作用、効果や服用時の注意点は?
ボタンによく似た大形の花を咲かせる「シャクヤク(芍薬)」は
古くから園芸植物として知られています。
また、シャクヤクや近縁植物の根には
消炎・鎮痛・抗菌・止血・抗けいれん作用があり
多くの漢方薬に配合されています。
シャクヤクが含まれた漢方薬の1つとして
「芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)」があります。
ここでは、芍薬甘草湯の働きや副作用などについて
ご紹介していきたいと思います。
漢方の基本的な考え方
CMなどで「未病(みびょう)」という言葉を聞いたことがある方も多いと思います。
これは、病が芽生える初期の段階、すなわち「なんとなくだるい」
「疲れやすい」といった状態を指します。
漢方はこのような未病を改善し予防するのを得意としています。
また、漢方と聞くとまず思い浮かぶのは漢方薬だと思います。
しかし、実際には鍼灸(しんきゅう)や気功、薬膳なども
すべて含めて「漢方」と呼びます。
さて、ここからは漢方薬のお話に入りたいと思います。
漢方薬は植物や動物、鉱物などから作った生薬を
数種類組み合わせて作っています。
ただし、自然由来の薬であるといっても、やみくもに飲むのは禁物です。
体質に合わない漢方薬を飲んだ場合には調子が悪くなることもありますので
服用の際は専門家に聞くようにしましょう。
筋肉の痛みに効果がある漢方薬
それでは、「芍薬甘草湯」のご紹介に入りましょう。これは、下肢のけいれん性疼痛(こむらがえり)や
胃腸の激しい痛みなどに効果があります。
この漢方薬はその名の通り、芍薬と甘草が入っています。
一般的な漢方薬ですので、ツムラやクラシエ薬品など
様々なメーカーから商品が出ています。
![syakuyakukanzoutou](http://www.ionlogix.com/wp-content/uploads/2014/06/syakuyakukanzoutou.jpg)
芍薬甘草湯は多くの方から支持されている漢方薬ではありますが
服用には注意が必要です。
まず、心臓病の診断を受けた方は服用することができません。
そして、医師の治療を受けている場合や
むくみの症状がある場合
高齢者や妊婦
高血圧や腎臓病の診断を受けた方などは
服用前に医師や薬剤師などに相談するようにします。
また、症状のひどいときだけ飲むようにし
長い間服用するのは避けましょう。
服用中に異変を感じたらすぐに専門家の所へ!
続いては、芍薬甘草湯の副作用についてご紹介していきたいと思います。【重い副作用】
○・偽アルドステロン症:だるい、血圧上昇、体重増加、手足のしびれ・痛み
○・心不全・不整脈 :息切れ、息苦しい、脈の乱れ、めまい、失神
○・間質性肺炎 :から咳、息苦しさ、発熱
○・肝臓の重い症状 :食欲不振、吐き気、発疹、かゆみ
【その他の副作用】
○・胃の不快感、食欲不振、吐き気、下痢
○・発疹、かゆみ
このような症状が現れた場合は、服用を中止して
医師の診察を受けるようにしてください。
また、何度か服用したのにもかかわらず症状が改善しない場合は
服用を中止して専門家に相談するようにしましょう。
![syakuyakukanpou](http://www.ionlogix.com/wp-content/uploads/2014/06/syakuyakukanpou.jpg)